50代 今日もいいことひとつ

日々いいことひとつ探して


庭に蔓も伸びずに朝顔が咲いていて驚いた。


GW明けに実家の父が急性腎不全で亡くなった。享年90。

4月の始めに体調を崩して入院するも、4月末には退院。入院中、同居する兄もコロナ禍でお見舞いもままならず、着替えなども看護師さん経由で、会えないと聞いていた。

東京から行っても迷惑をかけるだけ、と帰省も控えていた。

退院して早速、兄はLINEビデオ通話で連絡をくれた。父とも退院できてよかったね、と話をした。

ところが、あまり体調が良くなく、心配した兄が病院へ相談して再入院。

GW最終日、兄たちに会いたいと父が言い、家族を呼んだ。兄はまたLINEビデオ通話で会話をさせてくれた。父は起き上がり、腰が痛いからマッサージに行きたい、とか言っていた。意識が無いとかじゃないし、ベットで起き上がり話もしていて、急激に悪くなっている様にも見えなかった。会えたら、腰くらい、いくらでもさすってマッサージもしてあげられるのに、と思った。


私は、ちょうど仕事も忙しくない時期で、PCR検査を受けてちょっと帰ろうか、と思い付いた。

ホントに急に思い付いた。

面会をさせてくれるかどうかわからないが、近くに居てチャンスがあれば会えるかも、と考えた。

GW明けの6日午前中に近所の病院でPCR検査を受けた。濃厚接触者でもないので自費検査で、3万円かかった。正直高い!と文句も言いたい位だか仕方ない。結果は翌日の夕方4時~8時に直接携帯に連絡をくれると言う。

とりあえず、駅前のビジネスホテルを4泊予約した。キャンセルはできないが破格の12000円。PCR検査の半額以下!と驚愕。

昼食後、図書館に寄りつつ、珍しく夫と1時間ほど散歩。

帰宅後、明日の帰省の準備でも、と思っていた時に兄から電話。父の容態が急変して病院から連絡があったと。

間もなく、駆けつけた姉から父が亡くなったと連絡があった。兄も姉も間に合わなかった。

お見舞いの為の準備が葬式の為の帰省になってしまった…

翌日、PCR検査結果はまだだが、ホテルで待機しようと新幹線に乗った。結果が出るまで実家には寄れない。万が一、陽性だったら、葬式ができなくなってしまう。連絡が来るのを待つしかない。夜8時直前にやっと連絡がきた。陰性!と。

甥っ子が迎えに来てくれてやっと実家で父に会えた。穏やかな顔で、昼寝でもしているようで、声をかけたら目を覚ますんじゃないかと思えた。


すぐの土日でお通夜と告別式。

お寺で家族や親戚、ご近所の方に参列してもらい、送り出せた。コロナ禍を考えれば、みんなに見送られ、よかったと思う。家からお寺に向かう時にご近所の方々が集まってお見送りをしてくれていた。65年住んだ地ですから、長い付き合いの方々です。ありがたいことです。


父は全くボケもせず、年齢的な物忘れもないくらい、耳も遠くなく、兄が退職するまでは、月1に電話で30分も話をしたものです。体調崩して入院した日も、畑に出てトラクターを運転してた、というくらい動いていました。長患いせず逝く事ができたのは父にとってもよかったのではと思います。願わくば、私もそのように人生の最後を向かえたいと思いました。


父が挿し木をしたいといっていた紫陽花。

ご近所で見つけて写真を送ったら、いたく気に入ったようでした。機会があれば頂いて家に植えますね。